ニッコール魂が宿るレンズ

AF Nikkor 28-80mm F3.3-5.6G

使いやすいけれど平凡な焦点距離とF値に、プラスチックマウント含め安い外観の標準ズームレンズです。所有する喜びとか伝説的なエピソードとかには全く無縁ですね。モーターすら無いですがこれでもニコンGレンズです。


ところがこのレンズ、ネットでの評判は意外と良いのです。D800用のお手軽な標準ズームが欲しいと思っていたところに、近所のリサイクルショップで割とレアな黒の美品がわずか500円で売っていたので、ちょっと試してみることにしました。

晩夏の雲を、D800のカメラ内RAW現像でモノクロに仕上げてみました。あまり描写がどうこう言える作例ではないですが、中古500円のレンズが何の過不足もなくD800の3600万画素センサーに精緻な像を結んでいるように見えます。


こういうのを見てしまうと、自分が高価なレンズを使う意味なんてあるのかと、困ってしまいますね。


ただ、このレンズを取り上げたニッコール千夜一夜を読むと、さもありなんと思うのです。サブタイトルも、この記事から頂きました。

安価な標準ズームから、ニッコールへの思い、そして映像世界の更なる百年につながっていく、ニッコール千夜一夜の中でもかなりアツい1本だと思います。


機材マニアになってくると、ついつい華やかなハイエンドのレンズでメーカーの良し悪しを考えてしまいがちです。でも実は、安価な初心者向けのレンズにこそメーカーの姿勢が現れるのかもしれません。


もしニコンユーザーが見かけたら、手にとってみて欲しい1本です。

Monochrom Welt

日々の中のモノクロームを綴るブログ。

0コメント

  • 1000 / 1000