前玉のガリキズの思い出。
RICOH GR Digital 3
自分にとっての初GRは、デジタルになって3代目のGRD3でした。気合を入れて大きく重たいD800&24-120mm/F4Gが主力だったこの頃、ポケットに入る感覚が新鮮でよく使っていました。
ただ画質はシャープだけど、1/1.7型の小さいセンサーの描くトーンはフルサイズはもちろんフォーサーズと比べてもやっぱり物足りず、トーンを意識しないで済むハイコントラストモノクロでよく遊んでいました。
よく使っていると壊してしまうのも早いんですよね。ある時に海岸で落として、前玉にザックリとガリ傷が付いてしまいました。爪でなぞるとガラスの凹みが分かるレベルの。
カヌーを漕いで太平洋戦争で撃沈された船を訪れた際の一枚ですが、海面の反射が強いフレアになっていて、これが前玉がガリ傷でやられた影響です。スポット的にフレアになるので、全体的にゆるいオールドレンズのフレア感とはまた違う感じです。
GRD3には先のトーン以外でも起動/終了が遅いとか色々不満もあり、しかもレンズ傷による不具合の出ている写真ですが、振り返るとこのワンシーンが撮れたのは片手で使えるGRDならではです。改めて見ると自分がGRで撮ったシーンは人とのさりげないワンカット等の「思い出」が多く、時間が経つと未熟な「作品候補の素材」より貴重に感じてきます。
厳しいデジカメ市場ですが、これからもGRには頑張って欲しいですね。
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