誰かの一番になれない存在。
Carl Zeiss Planar T* 2/50 ZM
カールツァイスの50mm ZMレンズ2本のうち、後に手に入れるCゾナーと比べても写りは安定していて価格もお手頃と、非の打ち所が無いレンズでした。おそらく使う人の多くが「良いレンズ」と感じると思います。
しかし実用性は高いものの、それゆえに「趣味性の高いライカで、このレンズを使う理由」を見出しにくかったのです。普通にキレイに写すなら、はるかに安価な各社システムの撒き餌レンズでも、とても優秀な性能を持っている時代ですしね。
結局は欠点が多くても楽しい沈胴ズミクロンを持ち出してばかりになっていたところ、「プラナー」に憧れているという方との出会いがあって譲ってしまいました。しかし結局、その方もほどなくして放出されてしまったようで・・・プラナーが縁で良き友人になれた彼とはレンズの話になるたび、ZMのプラナーは不遇なレンズですよねって苦笑し合っています。
優秀であるが故に、便利には使われるけど特別な存在としては愛されない。人間もレンズも、なかなか難しいです。
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