手の届く世界を撮る。

Leitz SOMKY 

M型ライカの数ある制約の中でも、最短70cmという制約は多くの人が不便を感じるのではないでしょうか。70cmといえば成人が伸ばした手の長さくらい。逆に言うと手の届く範囲を撮れないのがM型ライカです。テーブルフォトを撮ろうとのけぞってカメラを構えたというのは、ユーザーあるあるの笑い話ではないでしょうか。


もちろん現行モデルであれば、外付EVFやライブビューを使えば距離計に連動しないマクロレンズも自由に使えます。しかし悲しいかな自分のMモノクロームはどちらも対応しない旧式品。モノクロでメシ撮りしても仕方がない、スナップしてこそライカだしと気取っていても、やはりもっと近い距離を撮れればと思うこともあったのが本音です。


そんな時にM9を使う友人が導入したM型ライカ用の「SOMKY」を使って撮った写真を見て、すっかり羨ましくなってしまいました。自分が大好きな沈胴ズミクロンを使えるというのも高ポイントです。


なかなか見つからないSOMKYを探して数ヶ月、ついに近くの店に入荷しているのを確認し、入手することが出来ました。

標準だと最短1mの沈胴ズミクロンが、SOMKY装着後には45~90cmで撮影可能になります。通常の交換レンズであれば当たり前なこの距離感が、M型ライカでは感動モノです。


45cmくらいに当たり前のように寄れる通常のカメラを使っていると、呆れる話だと思います。その気持はとても良くわかります。でもやっぱり、趣味としてはこれが楽しいんですよね。


そして楽しいことは、人生にとって良いことだと思っています。

Monochrom Welt

日々の中のモノクロームを綴るブログ。

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